ビオラの胴体は小さすぎるらしい。
バイオリン属という仲間は、「バイオリン」「ビオラ」「チェロ」があり、加えて「コントラバス」も含める。
この中でビオラは小さすぎる。なので楽器としては物足りない作りである・・・らしい。
ビオラの音域からするとバイオリンの1.5倍なければならないとも。1.5倍になれば顎に挾んで演奏できず左手が届かないので、致し方なくバイオリンより少し大きい程度にしているという。
まず、この1.5倍の意味が分からない。胴体の長さのことなの、表板の表面積のことなの、箱としての体積のことなの。
1.5倍と簡単に表現するけど、この3つのは大違いである。
長さが1.5倍だと体積は3.4倍ほどになる。ほんとに3.4倍もの体積が必要なの。
もし体積が1.5倍必要という意味であるなら、長さを10%〜15%ほど大きくするだけでよい。
・・・すでにビオラはバイオリンより 10%〜15% 長いのだけれど・・・。
バイオリンとビオラの違いは弦1本分の違いである。ビオラが弦1本分 低い方にシフトしている。
なぜか、バイオリンは、胴体のサイズは音程に見合った大きさであり完全な楽器であるという前提がある。この前提もおかしいが、まあ「よし」としましょう。
ビオラの1弦、2弦、3弦は、バイオリンの2弦、3弦、4弦と同じだ。ならば、ビオラの1弦、2弦、3弦はバイオリンより余裕をもった大きさの胴体であるといえるではないか。
バイオリンが完璧なサイズの楽器だと仮定すると、ビオラの1弦、2弦、3弦は大きすぎる胴体を持っているともいえる。
ここで課題は、ビオラの一番太い弦の4弦である。この4弦が胴体の大きさに対応できていないというわけか。たかが低い音のド・レ・ミ・ファ、この4音が対応できていないだけで・・・いやいや、対応するために少しではあるけれども胴体を大きくしているではないか。
なのに、ビオラは不完全な楽器であるかのように書かれている。ビオラという楽器を紹介する書籍にはたいがい このことが書かれている。
おかしいね。本当に不完全な音なのかどうかは置いといて、もっともらしい世間の言い回しを文章として付け加えているだけのような気もするんですがね。
楽器の書籍や音楽事典では「クラリネットを除いて」とか「クラリネットだけは違う」という表現が出てくる。
クラリネットは閉管であるという。閉管と開管では音の発生のしかたが違うとも書かれている。
私とて日本人として、ある程度日本国の国語は分かるので、書いてある文面は理解できる。でもクラリネットが閉管であることがどうも理解できない。
たしかに、リードのあるマウスピースを口に加えると、一方だけが開いていいるので閉管なのだろう。
そして、縦笛(リコーダー)は音を発生させるエッジの部分があるので2箇所の開いている管。だから閉管ではなく開管。
そういうことか・・・。
でもさ、サクソフォンはどうなの。クラリネットと同じで閉管かといえば、そうじゃない。なんでサクソフォンは閉管ではなく開管なのよ。
それはね。サクソフォンは管がだんだん太くなっているでしょ(円錐管)。でも、クラリネットはスットントンのまっすぐなのよ(円筒管)。
だから、クラリネットは閉管なのよ。
繰り返すことになるが、日本国の国語は分かるので、書いてある文面は理解できる。でも意味分からない、というのはこのあたりからだ。
リコーダーはスットントンのまっすぐどころか、逆に先にいくほど細くなっているではないか。
どうも、これは・・・
(1)片方を塞いであること
(2)まっすぐな管であること
この2つの要素が「&条件」の時、閉管になるようだ。
そうだとしましょう。ところがさてさて、さらに疑問が続く。なぜ(1)&(2)条件の時は閉管なの。
分からない。
ティンパニは他の太鼓と違い、はっきりとした音程が出せる。それは知ってる。
小難しい楽器を科学的に紐解いた書籍には「ある一定の周波数と倍音が云々・・・」とか何とか解説されていたりする。
そりゃそうだろう。一定の周波数が発生するからピッチが明確になるくらい私にも分かるんだ。
知りたいのは、なぜティンパニがはっきりとした音程が出るのか、他の楽器と構造として何が違うのかなんだよね。
「この釜形のボディが正確なピッチを発生させるのに役立っている」と書かれている書籍もある。
なんのこっちゃ。役立っていると云われても何がどう役立っているのかが分からない。
知りたいところが、書かれていない。なんかスッキリしない。